2014年に出願した最初の特許が2018年に特許として登録されました。 特許第6342778号「正孔を保有する基材ーシリカゾル乾燥物複合体及びその製造方法」。またシリカプラス®は2019年2月8日に商標登録されました。
「シリカプラス®」は商標として登録されています。
開発のいきさつ
紫外線が不要、バインダーが不要でウイルスの感染力を失わせる力があり空気中の有害不純物を分解する空気浄化機能がある触媒というだけでも画期的、というのに繊維や紙のような固体の有機物は分解しない、といわれるとそんなものが本当にできたのかと疑いたくなるのは当然です。
最初は光触媒TiO2粒子のバインダーの研究から始めました。酸化チタンは有機物を分解するので普通の塗料は使えない、それなら無機物のリン酸塩ならよいだろうとやってみたらよく付着するがTiO2粒子が空気に触れないので空気を全く浄化しない、いろいろな薬品を試した中にシュウ酸チタンという有機金属を混ぜると被膜に細かい孔が空いて空気とよく接触して浄化するようになり(1)、ウイルスも殺菌できるのではと千葉大学に持ち込み調べて頂いた。
大学院医学研究院の白澤教授は紫外線を照射してもしなくてもウイルスが死ぬ、というそれまでにない新物質であることを見つけてくださったのです。2005年のことでした(2)。紫外線を照射しないでよいというのは大変有難い、人が眠っている間も空気を浄化してくれるのですから、それからは「無光」にはまり、どういう理屈でこんなことが起こるかを研究した。TiO2粒子にリン酸とシュウ酸チタンを混ぜた液を塗って300℃以上に加熱すると無光で機能する被膜ができるが中身はTiO2とTiOx(x≒1)とが混ざっているので微細構造の研究がしにくい、というのでTiO2をSiO2に置き換えてみたらこれも結構無光で行ける(3)、そのうちシュウ酸チタンも省いてSiO2の薬品として使っていたシリカゾルというシリカ粒子のコロイドだけで無光でウイルスが感染力を失い空気も浄化することがわかって(4)今回の開発に到達したのでした。シリカゾルは付着力が強いので、最初に取り組んだリン酸塩のバインダーもいらない、というおまけ付きでした。というより世間ではシリカゾルはTiO2粒子のバインダーとして有名だったのです。
ところで悪臭の分解など空気の浄化はするが繊維や紙のような固体の有機物は分解しない、という最大の特徴には気が付かず2年ぐらい経過してからこれはえらいことだと気が付いたのでした。ようやく2022年になってその理屈がわかり、論文を書くというところまできたというのです。こんなこと、やろうと思ってできるものではありません。しかし、ウイルスの感染防止機能をはじめこれ以上の空気浄化触媒は絶対にない、ということは断言できます。ただ特性を生かす使い方はまだ十分にはわかっていない、のも実情です。
シリカプラス®の商品の特徴
1.脱臭 このマスクを着けて香水でもオーデコロンでも何でも匂いのするものを嗅いでください、何にも匂いがしないのでしょう。誰もが驚きます。こんなシートはほかには全くありません.OHラジカルの効果です。匂いの分子から瞬間的に電子を奪って分解するのです。介護のおむつ交換に、お役にたちます。 2.ウイルス不活化 インフルエンザウイルス、風疹ウイルス、麻疹ウイルスが紛れ込んでも呼気の水蒸気で発生したOHラジカルで不活化します。世界マスクコンクールがあれば優勝です、日本だけでなく国際的にも独走です。光触媒は紫外線や可視光が要るのでマスクの最も外側にしか塗れないのです。 |
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